マットレスを変えても朝の腰痛が続く…見直したい3つのポイント
こんにちは。整体院しん院長の今井です。
朝起きた瞬間、「腰が痛い」「腰が固まっていて、すぐに起き上がれない」。そんな経験はありませんか?
不思議なのは、日中に動いているときではなく、身体を休めていたはずの朝に腰が痛くなることです。「寝ていただけなのに、どうして腰が痛くなるの?」と疑問に思う方も多いと思います。
実は、朝の腰痛にもいくつかのタイプがあります。
・起きた瞬間は痛いけれど、1〜2分歩いていると少しずつ楽になってくる方。
・寝ている最中から腰が痛く、寝返りをするのもつらい方。
・朝起きた直後はそれほど痛くないものの、立ったり歩いたりしているうちに徐々に痛くなってくる方です。
当院に来られる方で比較的多いのは、「起きた直後は痛いけれど、動き始めると少しずつ楽になる」タイプです。ただし、朝の腰痛はすべて同じ原因で起こるわけではありません。
特に立ったり歩いたりすることで痛みやしびれが強くなる場合には、脊柱管狭窄症なども含めて考える必要があります。
では、なぜ寝ているだけなのに腰が痛くなるのでしょうか。
よく知られている理由の一つが「寝返り」です。寝返りが少なく、長時間同じ姿勢が続けば、身体の一部分に圧や負担が集中しやすくなります。ただ、私が実際に身体をみている中では、もう一つ注目していることがあります。
それが、寝ているときの「骨盤の重さ」です。
ここでいう「重い」とは、骨盤そのものの質量が増えて、本当に重くなっているという意味ではありません。関節の位置や股関節の動き、脚の置き方、筋肉の緊張などによって、自分の身体を自分自身で重くしてしまっているような状態のことです。
例えば仰向けになったとき、股関節が外側へ大きく開き、ふくらはぎの外側や足首など特定の場所に力が入っている方がいます。
このような方の骨盤を施術中に持ち上げようとすると、身体の力が抜けている方と比べて、とても重く感じることがあります。
反対に、身体の余計な緊張が少なく、股関節や脚が自然な状態にある方は、骨盤を支えて持ち上げたときにもスッと動きます。
つまり大切なのは骨盤の実際の重さではなく、身体がどれだけ余計な力を抜いて、負担を分散できる状態になっているかなのです。
そして、これは腰や骨盤だけの問題ではありません。
寝ているとき、身体は腰だけで布団の上に乗っているわけではありません。後頭部、肋骨、肩甲骨、骨盤、太もも、ふくらはぎ、足など、全身で身体を支えています。
そのため、どこか一部分の動きが悪かったり、筋肉の緊張が強かったりすると、身体全体の重さがうまく分散されず、腰や骨盤周辺へ負担が集中することがあります。
だからこそ、「朝、腰が痛いから腰だけをほぐせばいい」とは限りません。 股関節や太もも、ふくらはぎ、足首、肋骨、肩甲骨など、身体全体を見ていくことが大切です。
さらに見落としやすいのが、前日の過ごし方です。
たくさん歩いた日や長時間同じ姿勢で過ごした日は、太ももやふくらはぎ、足首周辺の筋肉が緊張していることがあります。その状態のまま眠れば、寝ている間にも身体が十分に力を抜けず、翌朝に腰の張りや疲労感として残る可能性があります。
そのため、朝の腰痛を考えるときは「どんなマットレスで寝たか」だけではなく、寝る前に自分の身体がどんな状態だったのかまで考えてみてください。
「硬いマットレスがいい」「柔らかい方がいい」「この枕が腰痛にいい」など、寝具についてさまざまな情報があります。
もちろん寝具との相性もありますが、寝具だけですべてが決まるわけではありません。どのような寝具を使う場合でも、腰や骨盤の一部分だけに負担が集中しにくい身体をつくっておくことが重要です。
そこで、朝の腰痛が気になる方には、寝る前に次の3つを試してみてください。
① 太もも・ふくらはぎをゆっくりストレッチする
太ももの裏側や外側、ふくらはぎなどを無理のない範囲で伸ばします。脚周辺の余計な緊張を減らし、股関節や骨盤が動きやすい状態をつくってから休みましょう。
② 仰向けで両膝を左右に倒す
仰向けで両膝を立て、そのまま左右へゆっくり倒します。勢いをつけず、気持ちよく動かせる範囲で1分程度行い、腰や骨盤周辺をゆっくり動かしていきます。
③ 肋骨・肩甲骨周りを動かす
身体を軽くひねったり、深く呼吸しながら上半身を動かしたりして、肋骨や肩甲骨周辺の緊張を減らしていきます。腰だけではなく、上半身も含めて動きやすい状態をつくることがポイントです。
朝の腰痛があると、どうしても「腰が悪い」「マットレスが合っていない」と考えてしまいます。しかし実際には、腰だけではなく、全身がどのように力を抜き、身体の重さを分散できているかという視点も大切です。
朝起きたときに腰がつらい方は、寝具を何度も買い替える前に、まずは寝る前の身体の状態を少し整えてみてください。
太もも、ふくらはぎ、股関節、骨盤、肋骨、肩甲骨。全身が自然に動き、余計な力が抜けた状態で眠れるようになることが、朝の腰への負担を減らす一つのポイントになります。