気分が悪い原因は肩にあった!?

こんにちは、整体院しん院長の今井です。
最近、「肩こりがとれない」「姿勢が悪く見える」「呼吸が浅くて疲れやすい」といった悩みを抱える方が増えてきました。実はその背景に“巻き肩”が隠れていることが多いのです。
肩が前方に巻き込むような姿勢になってしまい、見た目にも猫背のように見えてしまうこの状態、ただの姿勢のクセと思って放置していると、さまざまな不調につながってしまいます。巻き肩は単に肩の問題ではなく、体全体のバランスや機能にも深く関係しています。
巻き肩は現代人に非常に多く見られる姿勢で、特にスマートフォンやパソコン作業が日常になっている方は要注意です。長時間前かがみの姿勢をとることが多い生活では、肩が徐々に前に出てしまい、元に戻りにくくなります。
そして巻き肩は猫背と同時に起こっているケースがほとんどです。背中が丸まり、同時に肩が前に巻き込むことで、姿勢は大きく崩れ、見た目だけでなく体の内部にも影響を与えます。
巻き肩によって最も大きな影響が出るのが「呼吸」です。
巻き肩になると胸が縮こまり、肋骨が広がりにくくなります。すると呼吸が自然と浅くなってしまい、リラックスしにくくなってしまいます。
交感神経が優位な状態が続くと、常に緊張状態になり、睡眠の質の低下やイライラ、不安感などにも影響を及ぼします。また、呼吸が浅くなることで、胸の筋肉はますます動かなくなり、硬くなっていきます。
硬くなった筋肉はさらに肋骨の動きを制限し、呼吸をさらに浅くさせるという悪循環が起きてしまうのです。
さらに、巻き肩が続くとバストラインにも影響が出てきます。胸が縮こまり、前に垂れてくるような姿勢になることで、自然とバストラインが下がりやすくなります。
特に大胸筋など胸の筋肉が使われにくくなると、筋力が低下し、たるみやすい状態になります。いわゆる「たるみ乳」や「バストが小さく見える」といった現象も、この巻き肩と無関係ではありません。
美容面でも大きなマイナスになるため、見過ごさずにケアしていくことが大切です。

巻き肩への整体的アプローチとして、当院ではまず肩甲骨まわりのリリースを行います。
特に大胸筋、小胸筋といった前側の筋肉の硬さをゆるめ、肩甲骨周囲の筋肉(肩甲下筋や菱形筋)のバランスを整えていきます。しかし肩だけで完結するわけではありません。
姿勢は全身の連動で成り立っているため、骨盤の位置も非常に重要な要素となります。そのため、大腿筋やハムストリングスといった下半身の筋肉にもアプローチを加えることで、姿勢全体を整えていきます。これにより、巻き肩の根本改善につながるのです。
自宅で簡単にできるセルフケアとしては、「仰向け肘押しエクササイズ」がおすすめです。やり方はとても簡単です。
① 仰向けに寝て、肘を立てます。 このとき脇の角度が45度になるように、“ハの字”に広げましょう。
② その肘で床やベッドをしっかりと押し込みます。 この動きがポイントで、肩甲骨まわりの筋肉を正しく収縮させるきっかけになります。
③ 押し込んだ結果として、胸が自然と反るような感覚を得られるはずです。
大切なのは「胸を反らそう」と意識するのではなく、「肘で押すことで結果的に胸が開く」という感覚を持つことです。これによって、巻き肩の改善に非常に効果的な運動になります。
また、日常的には「大の字でリラックスして寝る」時間を意識するのも良い方法です。胸の前側の筋肉(大胸筋)がゆるみやすくなり、胸を開きやすくする準備になります。ストレッチや呼吸法と組み合わせることで、さらに効果を高めることができます。
巻き肩は見た目や姿勢だけでなく、呼吸、自律神経、美容にまで影響を及ぼす全身の問題です。
呼吸が浅く疲れやすい、肩がこって仕方がない、姿勢が気になる…そんな悩みを感じている方は、まず自分の肩の位置を見直してみるところから始めてみてください。
そして、気づいた時が整えるチャンスです。セルフケアと整体の両方から、心地よい体と美しい姿勢を一緒に目指していきましょう。
自分の健康は自分で守る。
このブログは健康や身体の不思議など情報を発信しています。
しん先生のブログは毎週水曜・土曜に更新中。
次回もお楽しみに!
【HP】 https://www.seitaishin.net/
【ブログ一覧】https://www.seitaishin.net/shinblog