〜朝の痛みと姿勢を見直そう〜

こんにちは。整体院しん院長の今井です。
朝起きたときに感じる腰の重だるさや痛み。その違和感が一日の始まりをつらくしていませんか?
実はその腰痛、ただの「寝疲れ」ではなく、慢性炎症が関係している可能性があります。
整体の視点から見ると、こうした朝の腰痛には、日常生活の中で積み重なった姿勢のクセや血流不足が深く関わっています。
長時間同じ姿勢をとっていると、筋肉の一部がずっと働き続けてしまい、血流が不足しやすくなります。酸素や栄養が行き届かず、老廃物がたまりやすい状態になると、そこには小さな炎症反応が起こりやすくなります。これがいわゆる「慢性炎症」です。
とくにデスクワークが多い方や、長時間のスマホ・テレビ、車の運転など、体を動かさずにじっとしている時間が長い方ほど、この炎症がじわじわと蓄積されていきます。炎症はすぐに痛みとして表れるわけではありませんが、一定のラインを超えると、だるさ・こわばり・痛みとして現れてきます。
そして実は、寝ている間も「長時間同じ姿勢」。寝返りが少ない方や、体が硬くて寝姿勢の変化が少ない方では、特定の筋肉に偏った負担がかかり、朝になって痛みを感じやすくなるのです。
では、その慢性的な炎症をどうケアしていけばいいのでしょうか。
ひとつの鍵は、血流を促すことです。強い運動をしなくても、体にやさしく刺激を与えることで、炎症をやわらげていくことができます。
そこで今回おすすめしたいのが、「二軸ストレッチ」という動き方です。
二軸ストレッチとは、前後・左右などの動きを同時に組み合わせて行うストレッチ法です。たとえば前屈しながら体を右に倒す(右側屈)という動きを行うことで、左の腰背部をより効果的に伸ばすことができます。
このように、2方向の動きを組み合わせることで、ひとつの動きでは届きにくい筋肉の奥までしっかりと刺激が入ります。その結果、筋肉の柔軟性が高まり、血流も促進され、炎症反応も落ち着きやすくなるのです。
では、実際にどんな体操を行えばいいのか、ひとつ例を挙げてみましょう。
朝、起きてからのルーティンとして、
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両足を肩幅に開いてまっすぐ立ちます。
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息を吐きながら、ゆっくりと前屈していきます。
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前に倒しながら、体を右側に傾けていきます。
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左の腰背部に伸びを感じながら10秒キープ。呼吸は止めないように。
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ゆっくりと戻し、今度は反対側も同様に行います。
これを左右1〜2回ずつ、無理のない範囲で行ってみてください。「朝から動くのはつらい…」という方でも、軽めの動きから始めるだけで変化が出てくることがあります。
大切なのは、「大きく動かすこと」ではなく、「普段動いていない筋肉を少しずつ目覚めさせること」。それだけでも、血流は改善され、炎症の原因になる停滞も軽くなります。
また、整体の施術では、このような慢性炎症に対して筋肉や筋膜の緊張をゆるめたり、姿勢や呼吸を整えるアプローチを通じて体全体のバランスを回復させていきます。
ですが、日々のセルフケアがあるかどうかで、体の変化のスピードも違ってきます。ほんの数分でできる動きが、やがて朝の腰痛を減らし、体をラクに保つ力になります。
痛みが出る前に動かすこと、そして動かし方にひと工夫を加えること。それが、慢性炎症による腰痛に向き合う大切な視点です。
今日からぜひ、あなたの体にも「二軸の動き」を取り入れてみてください。
自分の健康は自分で守る。
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