見逃しがちなインナーマッスルの重要性

こんにちは。整体院しん院長の今井です。
当院では最近、腰痛に悩んでいる方が沢山来院しています。「腰が痛い」と感じたとき、多くの方は「腰そのもの」に原因があると思いがちです。でも、実は腰痛の本当の原因は、もっと別の場所に隠れていることが少なくありません。
その代表的なものが腸腰筋(ちょうようきん)という筋肉です。
腸腰筋は、腰椎(背骨の腰の部分)から骨盤、太ももの内側の骨にかけてつながる筋肉で、上半身と下半身をつなぐインナーマッスル。歩く・立つ・座るといった基本動作を支えるだけでなく、姿勢を保つためにも重要な役割を果たしています。
この腸腰筋がうまく働いていない、もしくは過度に引っ張られていると、腰に負担がかかりやすくなり、腰痛の原因になります。
たとえば、体重がつま先に偏って立っていると、股関節が伸びたままになり、腸腰筋が引き伸ばされてしまいます。その結果、お腹が張ったように感じたり、筋肉の緊張で血流が悪くなったりしてしまいます。
腸腰筋が引っ張られたままだと、背骨が前方に引かれ、姿勢が崩れます。すると腰まわりの筋肉が過剰にがんばり、次のような悪循環が起こります。
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腸腰筋が硬くなる
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血流が悪くなる
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背骨が前に引っ張られ、姿勢が崩れる
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腰の筋肉が張る
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痛みが慢性化する
このように、腰痛の主な原因のひとつは血流不足です。筋肉が硬くなればなるほど血の巡りが悪くなり、老廃物がたまって痛みが出やすくなります。
では、どうすればこの悪循環を断ち切れるのでしょうか?
まずは腸腰筋を緩めることが大切です。ストレッチや指圧などで柔らかくしてあげましょう。そしてそれと同じくらい重要なのが、足の使い方の見直しです。
具体的には次のようなポイントがあります。
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足の裏全体(つちふまず~かかと)に体重を分散させる
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つま先だけに重心がかからないようにする
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膝をピンと伸ばさず、少し緩めて立つ
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足首に適度な柔らかさ(クッション性)をもたせる
このようにすることで、腸腰筋への負担が減り、腰の緊張もやわらいでいきます。
加えて、上半身の位置関係にも目を向ける必要があります。頭や肩が前に出てしまう「前方変位」の姿勢は、体のバランスを崩し、腰や背中に負担をかけてしまいます。
次の点を意識してみてください。
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頭が体の中心線から前に出ていないか
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肩が巻き込んで前に来ていないか
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背骨の真上に頭・肩・骨盤がそろっているか
姿勢のバランスを整えることは、腰痛予防・改善に欠かせません。
腰痛は「腰だけの問題」ではなく、腸腰筋や足元、姿勢全体の影響を大きく受けています。腸腰筋をゆるめて、正しく足を使い、体の軸をまっすぐに保つ。この3つを意識することで、つらい腰痛から少しずつ解放されていくはずですよ。
自分の健康は自分で守る。
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