自律神経を緩める鍵は足元にありました

こんにちは、整体院しん院長の今井です。
季節の変わり目や、気温や気圧が不安定な時期になると、体の重だるさや寝つきの悪さ、なんとなく心が落ち着かないといったご相談をよくいただきます。
特に「病院に行くほどではないけれど、毎日がすっきりしない」と感じている方には、自律神経のバランスが乱れている可能性があります。
今日はこの「自律神経」と、その整え方について、東洋医学の視点も交えながらやさしくお話ししていきます。ふだんから頑張っている体と心を、少しゆるめてリラックスする方法もお伝えしますね!
自律神経は、わたしたちの体の中で意識しなくても働いてくれている大切な神経のことです。心臓の鼓動、呼吸、食べ物の消化、体温の調節、汗をかくことなどを自動でコントロールしてくれています。この自律神経には、2つの種類があります。
● 交感神経(こうかんしんけい)
・体を活動的にする神経です
・朝起きたときや、仕事や運動をしているときに活発になります
・心拍数が上がったり、血管が収縮したりして、緊張や集中をサポートします
● 副交感神経(ふくこうかんしんけい)
・体を休ませてリラックスさせる神経です
・夜眠るときや、食事のあと、ゆったりしているときに働きます
・呼吸が深くなったり、血流がゆるやかになったりして、内臓の働きを助けます
この2つの神経がうまく切り替わりながら働いていると、わたしたちの体と心は健康に保たれていきます。でも、ストレスや不規則な生活、スマートフォンやパソコンの長時間使用などが続くと、この切り替えがうまくいかなくなり、不眠や疲れやすさ、気分の浮き沈みといった不調につながってしまうのです。
東洋医学では、体の表面には「衛気(えき)」というエネルギーが流れていて、これが体を外の刺激から守り、体温調整にも関係していると考えます。この衛気の流れは、自律神経、特に皮膚のすぐ下にある静脈や細い神経の働きとも関係があるとされています。皮膚への適度な刺激で、この流れを整えることができると言われています。
中でも、足の刺激はとても大切です。足にはたくさんの神経と血管が集まっていて、「第二の心臓」とも呼ばれています。足の裏やふくらはぎをやさしく刺激することで、副交感神経がゆっくりと働き始め、体全体がふわっと緩んでいきます。
当院の施術では、足を中心に軽いタッチでやさしく触れていきます。グイグイ押したり、強く刺激を与えるのではなく、心地よく包むようなタッチです。
これにより、副交感神経が安心して働きやすくなり、呼吸が自然と深くなったり、手足がぽかぽか温かくなってきたりします。刺激が強すぎると逆に交感神経が優位になり、体が緊張してしまいますので、力加減はとても大切です。
実際に施術を受けた方からは、「眠りが深くなった」「朝の目覚めがよくなった」「なんだか気持ちが落ち着いてきた」というお声を多くいただきます。こうした変化は、副交感神経の働きが高まってきた証拠なんです。
ご自宅でもできるケアがあります。
例えば、夜寝る前にふくらはぎや足の裏をやさしくさすってみてください。その時に、深くゆっくりと呼吸をしながら行うのがポイントです。また、スマートフォンやテレビを寝る1時間前にお休みさせてあげることも、副交感神経を働かせるきっかけになります。
自律神経は目に見えませんが、私たちの体と心にとってとても大切なものです。そして、そのバランスは、日々の習慣で整えていくことができます。
「最近、疲れがとれにくいな」「気持ちがなんとなく落ち着かないな」と感じている方は、まずは足元からケアを始めてみてください。体も心もきっと、そっとほぐれていきますよ。
自分の健康は自分で守る。
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